エコラップ のすすめ!プラスチックで埋め尽くされている地球のおはなし。
エコラップってご存知ですか?
エコラップとは蜜蝋や植物性オイルで布をコーティングして作った、繰り返し使える、サランラップの代替品です。
私は数年前から少しずつ使い始め、現在はほぼ脱サランラップです。
(チョコレート作りの際に、空気や湿気・臭気を完全にシャットアウトしたい時サランラップを使用しますので、残念ながら100%ではないんです)
私の持っているエコラップは全てオーガニックコットンのものですが、麻だったり手ぬぐいだったり、いろいろな布で作れます。
おにぎりやサンドイッチを包んだり、お皿のカヴァーに使ったりすると、エコなのはもちろん見た目も可愛いので、少し流行ってきてたりします。
本日、蜜蝋エコラップ作りの教室に行ってきました。
biwabochiさんという方が主催されていて、すごく勉強になりました。
そこで教えてもらった情報+調べたことをシェアしたいと思います。
プラスチックってリサイクルされていると思ってたんですが〜〜!
多くの自治体では、プラスチックごみは燃やすゴミとは別で回収されているかと思います。
我らが彦根市のプラごみの袋には「資源」と書かれているので、貴重な資源として扱われていると思っていたのですが、日本では、回収されたプラごみの約58%は焼却され、15%は中国やらタイやらに輸出され、9%が国内でリサイクルされ、残りは行き場を失って山積みになっているそうです。(2017年度、プラスチック循環利用協会。年間のプラごみ総重量903万トン)
プラスチックは原材料が石油なので、燃えやすいそうです。
「資源」って言って分けて出させて、けっきょく燃やすんかい!
汚染があったりして、リサイクルし辛いものがほとんどってことなんでしょうか??
そして、お金との引き換えに輸入を受け入れていた国々も、街がゴミで溢れかえってきたため、中国はプラスチックごみの輸入を禁止しました。
5月末にはマレーシアが、リサイクル可能な資源として送られたものが、実際はリサイクルできないもの(汚染がひどかったり)だったとして、日本などの輸出国にゴミを返送することにしました。
2021年からはゴミを輸出することは条約で禁止されることになります。
そもそも、お金をチラつかせてゴミを他者に押し付けるのはいくら何でも酷くないですか?
そんなわけで溢れかえって海に流れてゆくプラスチックたち。
世界全体で、年間およそ1270万トンのプラスチックが海に流れ出ているそうです。
ポイ捨てや不法投棄されたものに限らず、誤って落っことしてしまったプラスチックゴミや、外に出しておいたプラスチック製品、屋外のゴミ箱に入れたペットボトルなどが風で飛んでしまって川や海に流れていく場合も多々あるかと思います。
また、歯磨き粉の成分(プラスチックです)などは粒子が細かくて、下水処理場のフィルターに引っかからず川に流れ出したりする場合があるそうです。
近年取りざたされる、マイクロプラスチックの一つでもあります。
マイクロプラスチックは5mm以下のプラスチックで、自然の中に放置されたプラスチックが風化して細かくなり、野生動物が食べてしまい、結果、私たちがそのプラスチックに汚染された魚などを食べることになるのです。
「世界の海洋におけるプラスチック汚染」(PLoS ONE誌)によれば、少なくとも5.25兆個のプラスチック粒子(268,940トンに相当すると推計される)が海洋の表面を浮遊しながら漂っていることが報告されています。
日本近海では1平方キロメートルに10,000個程度のマイクロプラスチックが浮遊していることになります。
日本近海では1平方キロメートルに100~1,000個程度のプラスチックごみが浮遊していることになります。これらのプラスチックごみが波や紫外線により劣化することで、小さく砕かれ、粒子経の小さなマイクロプラスチックへと変化していきます。
DOWAエコジャーナル http://www.dowa-ecoj.jp/naruhodo/2018/20180801.html
海ってきれいだなあと思ってましたが、見えないゴミでいっぱいなのです…。
いつの日にかはプラスチックも自然に還るのだけど…数百年かかります。
微生物って本当に偉大なので、プラスチックもいつかは分解されて土に還ることができます。
お菓子のビニール袋で約200年、ペットボトルで約450年、硬質プラスチックのおもちゃだと約1000年と言われています。
しかし、プラスチックが地球上に誕生して150年程度ですので、まだ誰も、土に還ったところを見たことがありません。
そしてこの15年間ほどで、プラスチックの生産量がこれまでの累計生産量のほぼ半数に到達しているとのこと!
そんなにたくさん、プラスチックで何を作っているかといえば、主には容器です!
お弁当の容器やお菓子の袋などに使われる容器包装が、67.6%とダントツです。(2018年度、プラスチック循環利用協会)
つまり使い捨てです。
全てのプラスチック製品を廃止することは大変困難ですが、使い捨てのプラスチック製品を極力避けることは可能なんじゃないでしょうか。
世界の流れはリフューズ(Refuse)
学校の社会の授業などで3R(リデュース、リユース、リサイクル)と習ったのを覚えていますか?
現在は5Rとなっているようです。
- リデュース(Reduce) 「減らす」という意味です。
少ない材料で製品を作ったり、壊れにくい丈夫な製品を作ること。
そして消費者側も無駄な消費をしないようにしたり、製品を大切に長く使うようにすること。
- リユース(Reuse) そのままもう一度使うこと。
自分で使ったり、お下がりとして誰かに使ってもらったりすること。
- リペア(Repair)修理・修繕のこと。
服やお家など、修繕しながら長く使うこと。
- リサイクル(Recycle)再循環・再生利用のこと。
加工して、形状を変えて再度使用すること。
- リフューズ(Refuse)「断る、拒否する」という意味。
スーパーのレジ袋やごはん屋さんの割り箸などを断り、エコバッグやマイお箸を使用すること。
令和元年に打ち立てられた日本のプラスチック資源循環戦略では、リサイクルがメインとなっています。
しかし、リサイクルするには手間と費用がかかりますので、できることなら最初から使わないのが良いですよね。
世界的な動きでも、EU諸国、イギリス、アメリカ、カナダでは使い捨てプラスチック容器の禁止が決まったり、廃止する方針を表明しています。
徹底的にしないといけないくらい、地球はプラスチックで埋め尽くされてきているのだと思います。
そんな時に役立つのがエコラップ!
ラップを使う時って、食品そのものを包むときとお皿などをカヴァーするときだと思うんですが、世の中にはPyrexなどの丈夫なガラスの保存容器があり、蓋もラヴァーで気密性が結構あるので、基本的に汁物などはそれで対応可能です。
そして、お野菜など、食品そのものを包むにはエコラップの出番です。
蜜蝋を使用したものが多く出回っていますが、植物性天然樹脂だけで作られたヴィーガン仕様のものもありますし、配合によって粘着具合やしっとり具合、匂い(蜜蝋はどうしても独特の匂いがします)など様々あります。
洗って繰り返し使え、何十回か使うとコーティングが徐々に剥げてきますが、ご自宅で簡単にリペアすることができるため、数年間使い続けることができます。
1回使っただけのゴミに、何百年も苛まれることになるとは。
すでに海などに流れてしまったゴミは、私の子ども(まだ?いないけど)や孫どころか、ひ孫や玄孫やその先の子どもたちに任せることになってしまいます。
しかし、これから出る可能性のあるゴミは、私たちの心がけ次第で減らしたり無くしたりできるんじゃないでしょうか。
私もお店でのこと、どうしたら私やお客様にとって、そして地球にとっても、無理なく心地よく過ごしてもらえるだろうかと模索中です。
本当はミツバチについてのお話も書きたかったのですが、長くなったのと時間も遅くなったので次回にします。
次回は、「ミツバチが繋ぐたくさんの命のおはなし。」です!
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